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【喘息】周りの人が喘息発作を起こしたときの対応について

ずっと「喘息当事者」の為の情報や解説をしてきましたが、「喘息を持っていない人」の為の情報があんまりないことに気づいたので、記事として取り上げることにしました。

よく考えたら、喘息を持っていない人は、発作中にどうしてあげたらいいのか、情報がなければどうすればいいのかわかりませんよね。
そんなわけで、今回は「喘息じゃない人」に読んでもらいたい文章になります。

とはいえ、喘息の人が周りにいる人が対象なので、喘息持ちの人が「発作が起きたらこうこう、こうしてほしい」と伝えられるようになるかもしれませんので、喘息持ちの人に関係ないやーと思わず読んでくださいね😊


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喘息発作とは?

そもそも、喘息とはどんな病気なのか。
まずはここから解説していきます。

喘息とは、正式には「気管支喘息」と言います。
喘息は子どもの病気、というイメージのある喘息ですが、実際は大人が発症することも多く、子どもの頃に喘息だったのが、大人になって再発したとか、高齢になってから喘息を発症した、という例もあるくらい、誰でもなることがある呼吸器の病気です。

喘息は、空気の通り道である気管支の中が、ずっと炎症を起こしているためにちょっとホコリを吸い込んだとか、冷たい空気を吸い込んだとかの刺激に敏感に反応してしまい、気管支の壁がぎゅーっと厚くなって空気の通り道が狭まり、さらに、気管支を守る為に痰などの分泌物が大量に出ることによって空気の通り道がさらに狭まってしまい、呼吸が苦しくなってしまう病気です。

この時、空気の通り道が狭まって息苦しさなどの症状が出ているときのことを「喘息発作」といいます。

喘息発作で現れる症状はいくつかあります。

呼吸困難
気管支が狭まることで息を吐きにくくなり、きちんと吐けていないので吸うことも出来なくなるため呼吸困難になります。

喘息発作では、咳が止まらなくなる人が多いです。
痰がとにかく出るので、痰が絡んだ「ゲホッゴホッ」という湿気っぽい咳や、うまく呼吸できないために出る「コホッケホッ」という乾いた咳が出ます。
中には咳がほとんど出ない人もいます。私は咳出ないタイプです。

喘鳴
喘息の特徴でもある、息を吐くときに「ぜー」「ヒュー」という音がする症状です。
気管支が狭まり、そこをむりやり空気が通るために音が出ます。
喘鳴は、胸や背中に耳を付けると聞くことができます。慣れてなければ背中の肩甲骨の真ん中あたりに耳を付けると聞こえやすいです。



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喘息発作の原因とは?

喘息発作がどのような時に起こるのかを知っておくことは、本人も、周囲の人にも大切なことです。
知っていれば予防ができますし、発作に早く気付けて早い段階で対処ができるからですね。

成人喘息での気道の炎症の原因では、

アレルギーが原因の場合(アトピー型喘息)が60%
アレルギーの原因がはっきりとわからない場合(非アトピー型喘息)が40%

になっています。
小児喘息では喘息の原因としてアレルギーが原因の場合が90%以上なので、大人の喘息の場合、アレルゲンがわからない喘息が増えています。

発作の引き金になるのは、アレルゲンや発作要因を吸い込んでしまったとき、その他色々あるので、簡単にまとめます。

アレルゲン
アレルギーは人によって違います。なので、喘息のある人が近くにいる場合、何にアレルギーがあるのかを知っておくこと、知らなくても何かあった時にすぐ情報を見ることができることが大切です。
喘息を引き起こすアレルゲンとして多いものは以下。
  • ハウスダスト
  • ダニ
  • カビ
  • ペットの毛・フケ等
  • 花粉
その他の喘息発作要因
アレルゲン以外の喘息発作の引き金です。
何が発作の引き金になるかは人によって違いますが、喘息のある人が注意した方がいいものを解説します。
  • タバコの煙(主流煙・副流煙)
  • 風邪やインフルエンザなどの感染症
  • 気象の変化(急な天候の変化や、気温差、低気圧等)
  • 大気汚染物質・煙
  • アルコール
  • ストレス
  • 非ステロイド性抗炎症薬(アスピリンなど)
  • 匂いの強い芳香剤や香水など
  • 刺激の強い辛味
  • 乾燥

その他、肥満や急激な運動で発作を起こすこともあります。



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喘息発作の分類について

発作の程度には、小・中・大・重篤に分類されます。
小発作が一番軽く、重篤発作になると命の危険があります。発作の程度によって対応が変わりますし、成人と小児でも対応が変わりますので、少し細かく説明しますね。

成人の場合

発作強度 呼吸 動作 SpO2
小発作
(軽度)
苦しいが横になれる やや困難 96%以上
中発作
(中等度)
苦しくて横になれない かなり困難で、辛うじて歩ける 91~95%
大発作
(高度)
苦しくて動けない 歩行不能、会話困難 90%以下
重篤発作 チアノーゼ、
呼吸減弱・停止
会話不能、体動不能、錯乱、
失禁、意識障害
90%以下

(引用:成人気管支喘息診療のミニマムエッセンス

子どもの場合

強い発作のサイン
生活の様子 遊べない、話せない、歩けない(ぐったりしている)
食事がほとんどとれない
横になれない、眠れない。
全身の様子 顔色が悪い(肌が白・青や血色がない等)
唇や爪に赤みが無く、または黒っぽい(チアノーゼ)
ぼーっとしている。またはいつもより興奮して暴れている
呼吸や脈の状態 少し離れていてもゼーゼーという喘鳴が聞こえる
息を吸う時に、喉や肋骨の間がはっきりとへこむ
呼吸の時に小鼻が開く
脈がとても速い

喘息発作の兆候
  食事    食欲がない、食べてもすぐにやめてしまう、むせる
勧めれば食べるが、自分から食べようとしない
ストローを嫌がる
  遊び    積極的に遊ばない、話さない
集中力が無くなったり、座って遊ぶのをを好む
  睡眠    座った姿勢を好む
眠りが浅い、すぐに起きる、横にするとぐずる
  喘鳴    背中や胸に耳を当てると「ゼーゼー」という音が聞こえる
  呼吸    息苦しそうな咳が止まらない
陥没呼吸、肩で息をしている
呼吸の速度が速い

陥没呼吸とは、息を吸う時に喉元や肋骨の間、お腹が凹む呼吸のことです。
軽い発作だと少し引っ込むくらいですが、大きな発作になるとベコッと強くへこみます。
中でも、小鼻が開く鼻翼呼吸は呼吸困難が強くなってくるときに出るサインで、中発作から大発作に移行しつつある、と考えられます。

もう少し詳しく知りたい方は、違う記事にもう少し細かくまとめておりますので、こちらをご覧ください。




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発作が起こったらどうすればいいのか?

周りの人が喘息発作を起こした場合、どうすればいいんでしょうか。

今は「気管支の炎症を抑えて発作を予防する」という治療が基本で、それに伴って発作を起こす回数も減っています。中には喘息持ちだけど発作を起こしたことが無い、と言う人もいるくらい。
しかし、喘息がある限り、発作にはいつでも備えておかなければいけません。

なぜかというと、喘息発作は呼吸困難です。
息が出来なければ、命の危険がありますよね。
軽い発作なら、時間経過とともに自然に治まることもありますが、殆どは「気管支拡張剤」を使って縮まった気管支を拡げなければいけません。
大きな発作になると、薬ではおさまらないこともあるので、周囲の助けはとても大切です。

周りの人に必ずしてもらいたいことは、「観察すること」です。

え?と思われた方もいるでしょうが、まずは状況を把握してください。
わからないと慌ててしまいますよね。分かっていれば、次に何をすればいいのかがわかります。だから、まずは深呼吸をして落ち着いてから、発作を起こしている状態を確認してください。

確認チェックポイント
  1. 会話ができるか
  2. 唇や爪が紫や白色になっていないか
  3. 横になれるか
  4. 隣にいて喘鳴は聞こえるか
  5. 呼吸はおかしくないか
  6. 何時から発作が始まったか
大体こんなところです。
1つずつ詳しく説明していきますね。

1、会話ができるか
これは、意識状態や呼吸状態、発作の程度を確認するためです。
発作の時は息が苦しいので、発作が重ければしゃべれなくなります。なので、苦しそうでも話す言葉が聞こえれば、そこまで大きな発作ではない、となります。
ボーッとしている、声が出ない、苦しくて話しかけても反応できないような状態であれば、救急車を要請しましょう。

2、唇や爪が白や紫色になっていないか
これはチアノーゼが出ていないかを確認するためです。
チアノーゼは、血液の中に酸素が足りないために、血液の色が見える唇や爪が青や紫、白っぽく見える症状で、これが出ている場合は酸素が足りていないということなので、すぐに受診しましょう。

3、横になれるか
喘息発作の時は、起坐呼吸と言って体を起こしている方が呼吸がしやすいので、座った姿勢を取ります。
小発作では横になれますが、中発作では横になれないので、発作の程度を見分けることができます。

4、横にいて喘鳴は聞こえるか
喘息発作の特徴的な症状のひとつで、呼吸音に「ヒュー」「ゼー」という音が聞こえます。この音の大きさで発作の程度がわかります。
胸や背中に耳を当てれば聞こえるくらいならそれほど大きな発作ではありませんが、離れていても聞こえるような音の場合は大きな発作であると判断できます。

5、呼吸はおかしくないか
通常の呼吸では、息を吸うときよりも吐くときの方が長くかかります。
喘息発作では息を吐くのが辛くなるので、息を吸う時と吐く時の長さが同じくらいになります。これを努力呼吸といって、呼吸を意識してしている状態である、と判断できます。
その他、呼吸の時に陥没呼吸や肩呼吸がないか、呼吸が妙に早くないか、等を確認します。

6、何時から発作が始まったか
発作の始まった時間は、受診した時に必ず聞かれることですので、時間を必ずチェックしてください。
余裕があればメモを取っておくと、受診の際スムーズになります。


以上の項目をチェックし、発作の程度をざっくりとでいいので判断しましょう。
自分じゃ対応できない大きな発作か、とりあえず今ある薬で対応できる小さな発作なのかが判別できればバッチリです。

大きな発作の場合
大きな喘鳴があったり、チアノーゼが出ていたりといった「大きな発作の兆候」があれば、本人に病院に行こうと伝え、どうやって行くかを選んでもらいましょう。
動けるようなら自家用車などでも大丈夫ですが、フラフラしていて危ないと思ったら救急車を要請しましょう。
かかりつけ病院があれば病院に電話して、指示をもらってもいいです。
喘息持ちの場合、発作薬を常備していることがほとんどですので、薬を使いたいかを聞いて、手助けするのもいいです。

また、大きな発作が起きてる場合は、できる限り誰かがそばにいるようにしましょう。意識が無くなって倒れて頭を打つ、という事も考えられるからです。
発作中は呼吸が苦しいので本人はとても不安ですので、誰かがそばにいて「大丈夫だよ、そばにいるよ」と声をかけ続けて安心させるのもとてもいいと思います。
背中をさするのもいいですが、中には苦しい時に触られたくない人がいるので、一言聞いてからするのがいいと思います。
水が飲めそうなら、いるか聞いてぬるめの水を渡してください。飲ませなくていいです。

病院に行く際は、保険証診察券薬手帳持っているお薬お財布を持って、病院に行きましょう。

軽い発作の場合
喋れたり喘鳴がそんなに大きな音出なかったり、軽い発作だと判断出来たら、まず持っている発作治療薬を使いましょう。
使う薬の種類や使い方は人によって違いますので、サポートするだけで大丈夫です。吸入薬を持って来たり、内服薬なら水を用意したり。
吸入した時間も把握しておくようにしましょう。

また、発作の薬がない場合は、すぐに病院を受診しましょう。
小さな発作の場合、時間経過で自然と治まることもありますが、そのまま大きな発作に移行することもあります。薬が手元になければ、病院で治療してもらうようにしましょう。


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まとめ

喘息発作を起こしている人を見ることはあまりないかもしれませんが、絶対にないとは言い切れません。
いざという時、どう行動すればいいかを知っていることで誰かの命を助けることができるかもしれません。知識はあって損になるものはありません。頭のすみっこにでも入れておいていただけたら、と思います。

また、喘息持ちの人が近くにいたら、発作が起きていないときに「発作が起きたらどうしてほしいとかある?」と話しておくと、いざという時楽です。

今回の記事は喘息患者ではなく、非喘息患者の人に向けた記事ですが、喘息患者の人が「発作が起きたらこうしてほしい」と周囲の人に頼むときのマニュアルにも使えるような作りになっています。
大切なのは、日常で非常時の対応について話し合って情報を共有すること、です。
この記事が、その助けになればいいなと思います。



自分や家族の情報をまとめておくのは大切ですが、ノートなどにまとめるのは意外と難しいので、健康管理ノートがあると便利ですよね。
ということでオススメ。

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